大腸ポリープが大腸癌になる!?|鶴見東口やはらクリニック|鶴見区の消化器内科・内視鏡専門医|JR鶴見駅徒歩3分

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医療コラム

大腸ポリープが大腸癌になる!?|鶴見東口やはらクリニック|鶴見区の消化器内科・内視鏡専門医|JR鶴見駅徒歩3分

大腸ポリープが大腸癌になる!?

 

皆さんご存知でしょうか?大腸癌のリスクを!!

大腸癌の危険因子としては

①年齢(50歳以上)

②大腸癌の家族歴

③高カロリー摂取および肥満、赤身肉・加工肉の摂取

④過度のアルコール摂取

⑤喫煙

 

抑制因子としては

①適切な運動 

②食物繊維 

③アスピリン内服 (脳梗塞心筋梗塞の予防として服用される)

※アスピリン内服に関しては大腸ポリープの発生を抑えるエビデンスで大腸癌の発生を抑制するデータではありません。

 こうやって見てみると生活習慣が、大切だという事がよくわかりますね。

  

 

大腸ポリープから大腸癌になる?!

大腸ポリープは組織の種類がいくつかありますが、組織学的に腺腫(adenoma)と言われるタイプでが最も多いタイプです。

大腸癌は、この腺腫を介して発癌するのが、主経路である事とおおよそ証明されています。

それでは、この腺腫はどれくらいの期間で成長して癌になっていくのでしょうか?

現在、ポリープの成長速度に関して明確に示された論文はありません。

 

しかしながら、腺腫の大きさと癌化率の報告をみると

大きさ6-9mmポリープで、3.3%の癌化率

大きさ10mm以上のポリープで、28.2%の癌化率    

                                                                                     (山野ら 胃と腸 2007;42)

腺腫が大きくなると癌を含む率が高くなる事は明白であり、

10mm以上に成長する前に切除することが望まれます。

 

10mm未満のポリープであれば、ほとんどの場合、

合併症の少ないコールド・ポリペクトミーという安全な切除方法で処置が可能です。

※コールド・ポリペクトミーは術後の出血や熱傷による腹膜炎の頻度が少なく安全に治療出来ます。→詳しくは

 

 

大腸内視鏡は受けるべきか!?

検診目的に大腸内視鏡を行い、偶発的に見つかったポリープを切除することで大腸癌になるリスクは非常に低くなります。

つまり大腸ポリープの切除は、絶対的な大腸癌の予防につながります。

 自分の意志で癌の発症を減らす事の出来る唯一の癌なのでは、ないでしょうか?

海外からも大腸内視鏡の有用性を証明するような論文が続々と出てきています。

Long term effects of one-only flexible sigmoidoscopy screening after 17 years of follow-up Atkin W et.al   Lancet2017

→この論文では、S状結腸までの内視鏡を1回でも受けた人達の大腸癌の罹患率35%、死亡率が41%まで低下した。

大腸の全てを観察した『全大腸内視鏡』でのデータが、まだ無いのですが、

今後エビデンス・レベルの高い論文が日本からも出てくる予定です。

 

 

最後に一つだけ!

大腸内視鏡をすべての方に受けていただきたいのですが、

それでも大腸内視鏡検査に抵抗のある人は、せめて便潜血反応だけでも受けほしいです!

 

もし大腸内視鏡検査を受けようか迷っている方がいらっしゃいましたら、

当院に是非、ご相談下さい。技術の高い安全で快適な大腸内視鏡検査をお約束致します。

 

当院は大腸内視鏡挿入技術に特化した会『二木会』の会員です。

二木会は質の高い大腸内視鏡検査の普及と大腸癌死亡の減少を目的とした会です。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)に対するマイナスなイメージを減らし、

少しでも多くの患者様に大腸内視鏡検査を受けて頂けるように努めております。