2025年6月10日

☆はじめに
みなさま「大腸内視鏡AI」をご存じですか?
医療内視鏡業界も急速にAI技術が席巻しています。
以下は大腸内視鏡AIについてのよくあるご質問(FAQ)です。
AIによる内視鏡とは、どの様なものなのでしょうか?
読むだけで理解できるようになっています!
ご参考にしてください。
『大腸内鏡AI』 FAQ
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AI付きの内視鏡検査って、どんな検査ですか?
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AI(人工知能)が内視鏡カメラの映像をリアルタイムで解析し、ポリープや腫瘍の疑いがある場所を自動で検出・表示してくれる検査です。医師の目に加えて「もう一つの目」が加わることで、見逃しのリスクを減らせます。
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AIって本当に正確なのでしょうか?
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はい。国内外の研究で、腺腫性のポリープの発見率(ADR)が20〜30%上がることが報告されています。当院では経験豊富な内視鏡専門医がAIと連携しながら検査を行うため、さらに高精度です。世界中で医療機関に導入が進んでいます。
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AIがあると、検査の時間は長くなりますか?
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いいえ。AIはリアルタイムで補助するため、通常の検査時間とほとんど変わりません。むしろスムーズに進むことが多いです。
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AIがポリープを見つけたら、どうなるのですか?
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AIがポリープらしき病変を見つけると、画面にマークが表示されます。医師がそれを確認し、必要に応じてその場で切除可能な病変は切除します。
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費用は高くなりますか?
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検査費用に大きな差はありません。保険診療の範囲でご案内可能ですので、追加料金は基本的にかかりません、ご安心ください。
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AIが間違えることはありませんか?
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完全ではありませんが、AIは疲れ知らずで全フレームをチェック可能です。最終判断は医師が行うため、AIと医師の“ダブルチェック”で安全性が高まります。
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AIが見つけた病変はすぐ切除されますか?
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はい。医師は普段通りに大腸内視鏡検査をしている状態です。AIが反応した部位を医師が確認し、必要と判断されればその場でポリープを切除することが可能です(※切除には同意が必要です)。
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AI付きの内視鏡検査と、付きでない検査の違いは?
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最大の違いは「見逃しのリスクの低下」です。特に小さなポリープや、平らで目立ちにくい病変の発見率が向上します。
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どんな人にAI付きの内視鏡検査がおすすめですか?
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初めての方、過去にポリープがあった方、大腸がんが心配な方に特におすすめです。年齢を問わず、すべての方にメリットがあると思われます。
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AIが反応しなかったら安心してよいですか?
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もちろん安心材料の一つにはなりますが、AIが反応しない=絶対に異常なしではありません。AIと医師の目で確認することで、より信頼できる検査となります。
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AIが診断しているのですか?医師はいらない?
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いいえ。AIはあくまで「補助」です。診断・切除の判断・説明はすべて医師が行います。AIと人の力を組み合わせた、“より質の高い医療”が当院の目指す形です。
☆最後に
AIは優秀ですが、画面に映っていないものを判断することはできません。
医師が丁寧で網羅的な内視鏡検査をすることが、見逃しを防ぐ上で最も大切なことと考えています。

監修 矢原青 やはらせい
医師 鶴見東口やはらクリニック 院長
消化器内視鏡学会 専門医・指導医
これまでに5万件以上の内視鏡検査・内視鏡治療を経験。
略歴)
横浜市立大学附属市民総合医療センター内視鏡部
松島病院大腸肛門病センター